外国人にお茶を説明するのにいつも苦労します。
千利休さんが仰っていたように、
お茶とは、
”ただ湯を沸かし茶を点ててのむばかりなる事と
知るべし。”
なんですが、 その通りです。
これは禅問答のようですね。
お茶の流派はいくつもありまして、
利休さんの子孫が家元の3千家
利休さんの孫の宗旦まで一緒ですが、
その後3千家に分かれました。
今ではそれぞれ個性豊かなお点前になっています。
その他利休さんのお弟子さんだった、武家の人達
の流派があります。
お茶の立て方はそれぞれ様々で、
要するに粉になっているお茶を
茶碗に入れてお湯を注いで、茶筅と言う
泡だて器のようなもので、よ~くミックスするんです。
その前に甘い、美味しいお菓子をいただき、お茶を味わいます。
ただそれだけなんですが、
これが、ひとつの流派をきちんと学ばないと、
美味しいお茶を点てる事と知識が身につきません。
なぜなら
お茶は 総合芸術 なんです。
シンプルに お茶を点てていただく そのために
建物、庭、料理、花、季節の行事、禅宗、陶器、書、
これらがすべて関わって来ます。
いきなりこれらを全部学ぶ訳ではないですが、
少しずつ、身について行きます。
こんな習い事はお茶以外にないですよ。
今の時代、外国の歴史や文化に詳しい日本人は多いし、
ヨーロッパにあこがれて、料理やガーデニングやお花に
興味をお持ちの人達はたくさんいらっしゃいます。
では、
日本の事はどうでしょう。
悲しいですが、あまり興味を持ってもらえない気がします。
私もその一人でした。
小さい頃、お習字を習いに行ったくらいで、
お正月に晴れ着を着るのが昔を物語っていますが、
それでもそれくらいでした。
日本の文化を知りたいと思ったら、
お茶が取っ掛かりになります。
知識としても皆様に役立つし、
身に付けて欲しいなぁと思います。
さて、改めて お茶とは?
一服のお茶を通して、禅を学び、文化を学びながら、
お客様への究極のおもてなしを勉強できるものです。
素敵❤