お茶で綺麗道

茶道を通して英語と綺麗を磨きましょう

三夕の歌

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今夜は満月です。

空が澄んでいて綺麗な月夜ですね。

 

今日は和歌です。

三夕の歌(さんせきのうた)

秋の夕暮れの物寂しく哀れをさそう

情景をうたった三首を言います。

第五句を「秋の夕暮れ」で結んで

いまして、「新古今和歌集」に

あります。

 

み渡せば花ももみじもなかりけり 

浦の苫屋の秋の夕暮れ (藤原定家

訳 見渡すと、花も紅葉もここにはない

  海辺の仮小屋に訪れる秋の夕暮れよ

 

心なき身にもあはれはしられけり

鴫立つ沢の秋の夕暮れ (西行法師)

訳 あわれなどりかいするすべもない

  私にも、今はよくわかるのだ

  鴫(しぎ)が飛び立つ沢の秋の夕暮れよ。

 

さびしさはその色としもなかりけり

まき立つ山の秋の夕暮れ (寂連法師)

訳 この寂しさはどこから来ると言う

  ものじゃない。真木(まき)の

  生えている山の秋の夕暮れよ。

 

茶道具にもこの三夕から取った

物があります。

三夕棗、苫屋棗 など。

 

上の二句は以前にも違う話で

載せた事があります。

武野紹鴎が定家の歌を侘びの

さとりの境地とした事を

書きました。

西行の歌は この歌を詠んだとされる

場所のそばに和菓子屋さんがあり

以前新杵の西行まんじゅう

取り寄せました。(^^)

 

秋の夕暮れ ですね。

秋の夜長を楽しんでください。